主な症状別の対処法

経過観察

下痢をしたとき

下痢といってもさまざまな便の状態が考えられます。また人によって感じ方はさまざまですので、「水のような」便の状態のときは注意しながらお子さんの状態を観察してあげてください。「泥のような」便の状態のときは大きな心配がいらない場合も多いです。

【ホームケアの要点】

  • 〇水分を中心に与えてください。糖分や電解質が含まれているスポーツドリンクのようなものが望ましいです。しかしながら、好きなものしかのまないという場合があると思いますので、糖分が含まれているのであればある程度なんでもいいと思います。
    「飲まないよりは飲めるものがいいです!!」
    ただし、真水やお茶だけ与えることは避けてください。糖分・塩分がある程度含まれているものが理想です。
  • 〇食事を食べることができそうであれば、加熱調理されたものを与えるようにしてください。いつもよりも胃腸の調子が悪いため、少しずつ与えるようにしてください。
  • 〇家庭内の感染予防はとても大事ですので、排泄物の処理をしたあとはきちんと手洗い・アルコール消毒を行いましょう。

【観察ポイントと受診のタイミング】

基本的にはいつもどおりの様子であれば下痢の回数が多くても緊急で受診する必要はありません。また受診する場合には実際の便の様子がわかるといいので、携帯電話などの写真で記録したものを持っていただけるとよいです。

以下のような症状に注意しましょう。

  • ぐったりして反応が悪い
  • 顔色や唇の色が悪い
  • 繰り返して吐いてしまう。
  • 哺乳量/水分量がいつもの半分以下
  • 好きなものに興味を示さない
  • 腹痛が強い

救急外来に受診相談、救急車の要請を検討してください。

便に血液を認めたとき

「17.血便が出たとき」を参照してください。

嘔吐や下痢の症状があるときにはご家族もとても心配になり、ネットなどで調べて対応していただく方も多いと思います。その中で、市販の経口補水液などを薦められ、一生懸命飲ませていただくのですが、こどもたちが飲めないこともしばしば経験されます。
「ホームケアの要点」でも触れさせていただいたとおり、「飲まないよりは飲めるものがいい!!」ですので、あまりこだわらずいつも飲んでいる好きなものを少しずつ与えていただけることも大事です。
ただし、糖分はとても大事ですので、水やお茶のみにならないように薄いジュースなどでもかまいませんので与えるようにしてください。