主な症状別の対処法

ホームケアを行いながら経過観察

おなかが痛いとき

「おなかが痛いとき」には、こどもたちの場合には、うまく症状を伝えることができない場合が多いです。不機嫌であったり、あやしても泣き続けていたりしている場合には「おなかが痛い」場合もありますので、注意深く観察してください。

【ホームケアの要点】

  • 〇まずはトイレにいって排便を促してみてください。排便後に腹痛が改善し、いつも通りに過ごすことができればご自宅で経過をみていてよいと思われます。
  • 〇「おなかをさすってあげる」という行為は少し楽になる場合があります。しかしながら、ホッカイロや湯たんぽなどで強く温める行為は避けてください。「お腹をあたためる」方が楽な様子があれば、服装での調整をお願いします。
  • 〇水分を中心に与えてください。冷たすぎるもの・熱すぎるものは避け、糖分や電解質が含まれているスポーツドリンクのようなものが望ましいです。しかしながら、好きなものしかのまないという場合があると思いますので、糖分が含まれているのであればある程度なんでもいいと思います。
    「飲まないよりは飲めるものがいいです!!」
    ただし、真水やお茶だけを与えることは避けてください。糖分・塩分がある程度含まれているものが理想です。
  • 〇食事を食べることができそうであれば、加熱調理されたものを与えるようにしてください。いつもよりも胃腸の調子が悪いため、少しずつ与えるようにしてください。
  • 〇嘔吐や下痢を伴う場合も多いです。その際の「ホームケアの要点」は「4.嘔吐をしたとき」「5.下痢をしたとき」を参照してください。

【観察ポイントと受診のタイミング】

排便後に腹痛が改善するような場合にはご自宅で経過をみていてよいと思われます。また、おなかが痛いときには「お股」や「陰のう」を痛がっている場合もあるので、ズボンやおむつを一度脱がせてみて観察してください。

以下のような症状に注意しましょう。

  • ぐったりして反応が悪い
  • 顔色や唇の色が悪い。
  • 繰り返して吐いてしまう。
  • 吐いたものが「血液混じり」、「緑色調」、「コーヒーの様な黒色調」であった場合
  • 尿が半日でていない。
  • 好きなものに興味を示さない
  • お腹をさわると嫌がる。
  • おなかがパンパンにふくらんでいる。
  • 「お股」や「陰のう」を痛がっている

救急外来に受診相談、救急車の要請を検討してください。

便に血液を認めたとき

「17.血便が出たとき」を参照してください。